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練馬区、登録文化財に5件追加 「武蔵学園大講堂」「武蔵大学3号館」など

武蔵学園大講堂

武蔵学園大講堂

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 練馬区教育委員会は2月18日、「武蔵学園大講堂」「武蔵大学3号館」「阿弥陀堂の半鐘(はんしょう)」など5件を区の登録文化財に登録したと発表した。

武蔵大学3号館

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 区では、貴重な文化遺産を守り後世に引き継いでいくため、1986(昭和61)年3月に「練馬区文化財保護条例」を制定し、文化財の指定・登録を行っている。登録文化財の中で特に価値が高いものが、指定文化財として指定される。今回、区の登録文化財は209件、そのうち指定文化財は45件となった。

 武蔵学園大講堂(豊玉上1)は1928(昭和3)年、日本の代表的な建築家の佐藤功一の設計により、旧制武蔵高等学校の講堂として建築された。鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造、2階建て。半円アーチ使用などのゴシック様式の意匠や、外壁のスクラッチタイルなどに時代の特徴が表れている。

 武蔵大学3号館(同)は1923(大正12)年、旧制武蔵高等学校の校舎として建築された。鉄筋コンクリート造、塔屋(とうや)付き、3階建て。塔屋を中心に左右対称の形で、区内に残る鉄筋コンクリート造の近代建築として最も古い建物。

 阿弥陀堂の半鐘は1843(天保14)年に江戸の鋳物師(いもじ)である粉川市正(こかわいちのかみ)が造った銅製の半鐘。総高59センチ、口径33.5センチ。かつて北町2丁目にあり、廃寺となった清性寺(せいしょうじ)が阿弥陀堂を管理していたことや、旧下練馬村の人々の名などが刻まれ、地域の歴史を伝える資料。

 高松の御嶽講(おんたけこう)関係資料は、1880(明治13)年に旧上練馬村高松(現高松5丁目・6丁目周辺の地域)で結成した木曽御嶽講の御嶽一山(いっさん)開闢講社(かいびゃくこうしゃ)に伝来した古文書や道具類など193点。御嶽講の運営、御嶽山参詣の様相やその推移を知ることのできる資料群。

 永享八年の夜念仏板碑(よねんぶついたび)は1436(永享8)年、夜念仏供養に関わり造られた板碑。緑泥片岩(りょくでいへんがん)製。高さ126センチ、幅は32.5センチ、上下二つに折れているがそれ以外に欠損部分はほとんどなく保存状態は良好。国内に残る夜念仏板碑のなかで最古の紀年銘をもつ板碑。

 今回登録された文化財のうち、「高松の御嶽講関係資料」の一部などは練馬区立石神井公園ふるさと文化館(石神井町5)で3月23日~5月29日、特別に展示する。同大では「見学希望は、事前に総務課(Tel 03-5984-3712)に連絡を」と呼び掛けている。

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