練馬区は5月19日、待機児童解消を目的とする「保育所待機児童ゼロ作戦」を発表した。
これまで、区は大幅な定員枠の拡大を実施し、2013~2015年、都内最大の2657人の整備をしてきた。2015年度には、練馬独自の幼保一元化施設「練馬こども園」を創設し、926人の定員を確保。これにより、5年間で4600人分の定員枠を拡大してきた。定員枠は5年前の1.4倍に上る。
そうした対策の中でも今年4月1日の待機児童数は166人で、昨年から10人減少したのみ。166人のうち0~2歳児で164人を占めており、特に1歳児が122人と突出している。3~5歳児は、近年の施設整備と同園の創設により解消されたという。
今回、0~2歳児を重点的に来年4月に向け1000人の定員を拡大する。施設の新規整備(700人)のほか、既存施設の定員枠の拡大(200人)、1歳児1年保育の導入(100人)の定員拡大を行う。この3つを組み合わせ、待機児童の多い0~2歳児に集中し、0~2歳児で800人、うち1歳児に500人の定員を確保する。
区では、「国に育児休業や児童手当など抜本的な対策を強く求めていくが、目前の待機児童解消に向け全力で取り組む」という。