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武蔵大、新2号館コンセプト発表 学食は上野精養軒

(左から)隈研吾建築都市設計事務所の横尾実社長、武蔵大学の高橋徳行学長、精養軒の定方郷社長

(左から)隈研吾建築都市設計事務所の横尾実社長、武蔵大学の高橋徳行学長、精養軒の定方郷社長

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 現在改修中の武蔵大学(練馬区豊玉上1)新2号館のコンセプトが3月27日、「上野精養軒」(台東区)で発表された。

精養軒が作る日替わりランチ

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 旧2号館は1980(昭和55)年に完成し、学生食堂や講義の場として役割を果たしてきた。施設整備の一環として2023年5月、建築家・隈研吾さんの設計による改修計画を発表。「リベラルアーツを醸成する知と空間、食のコラボレーション」を目指したいと、新2号館の学生食堂「Musashi Dining」の運営を1872(明治5)年創業の老舗レストラン「上野精養軒」に委託する。

 会場では、新2号館の模型を公開。5階建て、延べ床面積約4478平方メートル。1階・2階は学生食堂やカフェ、3階は事務室、4階・5階は教室などを予定する。高橋徳行学長は「旧2号館は隈さんの師でもある内田祥哉さんが設計し、本大学の創立者・根津嘉一郎のコレクションを所蔵する『根津美術館』も隈さんが設計している。その縁で新2号館の設計を依頼した」と話す。

 隈研吾建築都市設計事務所社長の横尾実さんは「低層部分にカフェとダイニングスペースを配置し、学生の新たなよりどころとなるような空間として設計した。吹き抜けで家具を木彫に仕上げ、空間全体に森のようなイメージをつくり出している」と話す。

 学生食堂は学生参加型プロジェクトでメニューを考案中で、この日は日替わりランチメニュー3種を公開。食器は能登半島復興支援に取り組むニッコー(石川県)とカトラリーブランド「ラッキーウッド」を展開する小林工業(新潟県)の製品を採用する。精養軒社長の定方郷さんは「和洋日替わりランチメニューから、麺類、丼、多国籍メニューまで全てオリジナルで提供する」と話す。精養軒が学生食堂に協力するのは初といい、「新しいチャレンジだと考えている。厨房(ちゅうぼう)の設計や調理器具の選定についても関わっている。成功したら他で展開するといったことではなく、若手の料理人の成長ため、教育の場にしたい」とも。

 7月完工予定。

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