都立石神井公園とその周辺で4月28日、「照姫まつり」が開催された。園内を「けやきひろば」「野外ステージひろば」「芝生ひろば」「くつろぎひろば」の4つに区分した会場に80以上の団体が出展した。
快晴に恵まれた当日、園内のほか公園周辺は午前中から多くの人でにぎわった。今回、主役三役と呼ばれる照姫、豊島泰経(としまやすつね)、奥方役は来代ひよりさん(照姫)、清澤洋一さん(豊島泰経)、吉田恒子さん(奥方)が演じた。
最大の見どころは、美しい室町時代の装束を身に着けた華やかな時代行列。出演者は子どもから大人まで総勢100人が参加。先頭からの長さは約120メートルに及んだ。
午前の行列が同園に到着すると、続いて野外ステージで出演者による舞や歌、「照姫伝説」に基づいた劇を披露。今回は新たに男性陣によるアクションも加わった。演技指導を行ったのは都内で活動をする「演技者集団I&T」の岩井潤一さん。「実行委員が知り合いだったことから依頼を受けた」と岩井さん。この日、劇を見ていた人からは「今年の劇は迫力があった」などの感想を聞くことができた。
劇終了後の出陣式では、清澤さん演じる豊島泰経が鬨(とき)の声を上げ、午後の行列に出発した。
「照姫伝説」とは、照姫は室町時代中期に石神井城を居城とした武将、豊島泰経(としまやすつね)の次女とされており、泰経が太田道灌(おおたどうかん)に敗れ公園内の三宝寺池に身を投げると、照姫もその後を追ったと言い伝えられている。