![料理教室の様子](https://images.keizai.biz/nerima_keizai/headline/1393901520_photo.jpg)
石神井公園区民交流センター(練馬区石神井町2)で2月27日、「災害時にも役立つ料理教室」が開かれ、29人が参加した。
災害時の「食」を考えることで、普段の健康的な食生活も見直すことを目的に開催した同イベント。練馬区が料理教室のスタイルで防災の講習会を行うのは今回が初めて。
会場では、区民防災組織「心のあかりを灯す会」鈴木裕子会長が、阪神淡路大震災の被災体験を元に「大地震が起きたときの家の中をイメージすること。心と物の準備をしておかないと、いざという時に何もできなくなる」と普段の防災対策の重要性を話した。NPO法人「楽膳倶楽部」の清宮百合子理事長は、災害時でも健康に配慮した食生活を送ることの重要性と、家にある食材を活用することの知恵や工夫、実際のレシピについて説明した。
料理のテキストには今年2月、同2団体と区が協働で作成した冊子「食と防災」を使用。ほぐしたサバ缶にカレー粉を混ぜることで火を使わずに完成する「サバカレー」など、家庭にある食材を使い災害時でもおいしく食べられるサバイバルレシピ4品目を調理した。
ほかの3品は、米と水を入れた炊飯袋などを鍋の中でゆでて炊き上げる「白いご飯」、炊飯に使ったお湯で、ポリ袋に卵・牛乳・砂糖を入れて加熱調理する「ちゃかちゃかプリン」、保存の利く常備品のわかめ・缶詰・焼きのりなどの食材を使った「わかめの酢の物」。
参加した40代の女性は「災害時の料理というテーマを意識させないくらい簡単なレシピで料理もおいしかった。ポリ袋を活用した調理や配膳など、衛生面に気を配っているのも印象的だった。味をアレンジして家でも作ってみたい」と感想を話した。