練馬区が1月29日、西武新宿線(井荻~東伏見駅付近)の立体化の早期実現に関する要望書を都に提出したことが分かった。
区内の同線には、13カ所の踏切が存在。それによる交通渋滞の発生や踏切事故の危険性、地域の分断による生活の不便や沿線地域の街づくりの遅れなどが指摘されている。
区では、東京外環自動車道の大泉ジャンクション~青梅街道インターチェンジ(仮)間を結ぶ都市計画道路「外環の2」の早期整備実現とともに、交差する鉄道を立体化することで、道路ネットワークの形成を促進し地域の活性化を図る狙い。
立体化を求める住民は多く、実際に時間帯によっては「開かずの踏切」と呼ばれる場所もあり「通学の際は、10分以上待たされたこともあった。遮断機が降りかかっても渡っていく人もいて危ない」「池袋線の高架化でとても便利になった。新宿線もぜひ高架化を実現してほしい」と話す。一方で「立体化はうれしいことだが、立ち退きには反対」という声も。
前川燿男区長は「新宿線の立体化は沿線の住民の皆さまはもちろん、区民にとって長らくの悲願。昨年11月、鉄道の立体化を前提として外環の2の都市計画の変更が決定された。これを契機として鉄道立体化を促進したい。今月25日に西武新宿線立体化促進協議会を結成し、区としても街づくりを積極的に進めて力を合わせて頑張っていきたい」と話す。