練馬区内のフラワーショップなどで5月10日、 母の日に合わせた乳がん検診の啓発キャンペーンが行われた。
同キャンペーンは乳がん体験者のグループ「あけぼの-NERiMA-」と区が協働実施したもの。乳がんり患率が高い30歳代後半の女性は、子育てや仕事で忙しく、検診になかなか足が向かないことが多いという。そこで同団体は、練馬区協働事業提案制度を使って母の日に乳がん検診を受けるメッセージを届けることを企画した。
当日は「受けよう! 乳がん検診 家族の笑顔のために」とメッセージが入ったティッシュを配布。母の日はフラワーショップにとって繁忙日であるが、趣旨に賛同した区内7店舗の協力を得て実施に至ったほか、としまえん、西武池袋線練馬駅前でも配布した。
同団体は、乳がん患者会「あけぼの会」のうち、同区の在住メンバーが中心となったグループ。乳がんの早期発見・早期治療の大切さを伝える活動を行っている。今後は、小中学校のPTAの母親などを対象に「乳がんの話」出張講座を区内20カ所で開催予定。
同区の乳がんの年齢調整死亡率(75歳未満)は、13.3%(平成25年度)と、国(10.7%)や都(11.8%)と比較して高い割合にあるが、同区の乳がん検診の受診率は同年度で19.3%と低迷しており、5人に4人が検診を受けていない状況となっている。