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練馬区立美術館で「牧野邦夫展」-レンブラントへの憧れを持ち続けた画家

ビー玉の自画像(1963年)

ビー玉の自画像(1963年)

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 練馬区立美術館(練馬区貫井1、TEL 03-3577-1821)で4月14日より、「牧野邦夫―写実の精髄(せいずい)展」が開催される。

海と戦さ 1975年

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 画家・牧野邦夫は1925(大正14)年東京生まれ。父母を早く亡くし、ゴッホやレンブラントに引かれて画家を志す。1945(昭和20)年学徒出陣し九州宮崎で終戦。戦後の1948(昭和23)年、同校を卒業。写実的な人物画で知られるようになり、1962(昭和37)年と1965(昭和40)年、安井賞候補新人展に入選。1966(昭和41)年、オランダを中心に滞欧。美術団体に属さず、数年ごとの個展でのみ細密写実による作品を発表し続けた。

 同展では、1986(昭和61)年61歳で逝去した牧野の30余年にわたる画業から生み出された作品約120点を紹介する。「レンブラントへの憧れを生涯持ち続けた牧野の視野には、一方で伊藤若冲(じゃくちゅう)や葛飾北斎、河鍋暁斎(きょうさい)といった画人たちの系譜に連なるような、描くことへの強い執着が感じられる」と同館広報担当者。

 「生前に数年間隔で個展を開くだけだった牧野の知名度は決して高いものではないが、それは牧野が名声を求めることよりも、自分が納得できる作品を遺(のこ)すことに全力を傾注した結果では」とも。

 会期中、現代の写実画家らを招いてギャラリートークを行うほか、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2013」によるスペシャルコンサート、声優・銀河万丈さんによる読み語りなどのイベントを予定。詳しくは同館ホームページで確認できる。

 開館時間は10時~18時。月曜休館(祝日の場合は火曜休み)。観覧料は一般500円ほか。6月2日まで。

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