練馬区内の清掃施設に9月7日・8日、ミャンマー連邦共和国ヤンゴン市の職員7人が研修生として視察に訪れた。
初日は収集前のミーティングや清掃事務所内の施設を見学後、収集作業の視察に向かった。現場の視察では、大型マンションでのコンテナを使ったごみ収集作業を見学。清掃車にごみを積み込む際に注意する点や、ヘルメット・安全靴といった収集職員の安全装備に関する説明を受けていた。
区立小学4年生を対象に行っているごみの分別体験では、新聞や缶、生ごみなどのイラストを使い、「可燃」「不燃」「資源」に分別する体験を行った。ヤンゴン市職員から「ごみ出しルールの周知はどのように行われているのか」「大型マンションのごみ保管庫は設置基準があるのか」といった質問が活発に行われ、区職員との意見交流を図っていた。
8日は、区の安全作業への取り組みについての講義と車両誘導研修のデモンストレーションを見学。ヤンゴン市では、区の安全作業の手引きを参考にヤンゴン市版手引きの作成を進めている。区の研修手法を学び、ヤンゴン市での研修の実施に向け、区と共同検討を行った。
研修を終えたヤンゴン市公害防止清掃局のキンニンエーさんは「日本では、規則正しくごみが出されている。ミャンマーでも日本と同じことができるよう住民啓発に力を入れていきたい」と話していた。
今回の視察は、東京都が2013年度から実施する「ヤンゴン廃棄物処理改善共同検討プロジェクト(JICA草の根技術協力事業)」の一環。同区では都の依頼を受け、清掃リサイクル事業に関する視察や講義などを担当し、毎年、研修生を受け入れている。区は、今年11月に区職員をヤンゴン市に派遣する予定で、都と協力してヤンゴン市の廃棄物処理の改善に向けて継続的に協力する。