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練馬区立美術館で「宮芳平」展-森鴎外「天寵」主人公のモデル

宮芳平「自画像」 1914(大正3)年 油彩・板 30.5×23.1センチ 安曇野市豊科近代美術館蔵

宮芳平「自画像」 1914(大正3)年 油彩・板 30.5×23.1センチ 安曇野市豊科近代美術館蔵

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 練馬区立美術館(練馬区貫井1、TEL 03-3577-1821)で9月15日より、「生誕120年 宮芳平(みやよしへい)展-野の花として生くる。」が開催される。

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 森鴎外の短編小説「天寵(てんちょう)」の主人公M君のモデルとなった画家・宮芳平を紹介する同展。

 宮芳平は1893(明治26)年、新潟県堀之内町(現魚沼市)生まれ。18歳で上京し、東京美術学校に学びながら画家を目指す。在学中の1914(大正3)年、第8 回文展に自信作「椿」を出品するも落選、その理由を審査委員であった森鴎外に尋ねにいったことから2人の交流が始まった。

 翌年の第9 回文展にはアールヌーボーを取り入れた象徴派風の作品「海のメランコリー」が入選。このころ、キリスト教的雰囲気をもった作品「聖夜」なども制作。日本美術院洋画部では、デッサンコンクールで村山槐多(かいた)をうならせたという伝説もある。亡くなってから40 年以上がたつが、今でも教え子たちに愛され、熱心なファンを持つ知られざる画家として人気を博す。

 生誕120年を記念し、鴎外に愛され、生涯を野の花のように素朴に生きた宮芳平の画業の全ぼうを紹介する同展では、油彩画のほか、素描、銅版画、ペン画など多彩な魅力に迫る。

 会期中、関連イベントとして声優・銀河万丈さんによる読み語り、記念コンサート「宮芳平が愛聴していた楽曲」、講演会などを予定する。

 開館時間は10時~18時。月曜休館(祝日の場合は火曜休み)。観覧料は一般500円ほか。11月24日まで。

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