練馬区教育委員会は12月17日、新しい「不審者対応の手引き」を練馬区立学校(幼稚園、小・中学校)に配布した。区内の私立幼稚園については来年1月に配布する。
今年6月、大泉第一小学校前で児童が男にナイフで切りつけられた事件を受け作成された同手引き。課題は「登下校時など、校外での不審者対応をどう図るか」で、新しい手引きでは、学校に不審者が侵入した場合の対応のほか、登下校時に緊急事態が発生した場合の対応を中心に構成している。
作成には、昨年度「地震対策の手引き」の改訂に携わった学校防災対策委員会の校長や教員が関わった。これら2種類の手引きにより、災害安全と生活安全の関連を総合的に図られるようにしたという。
特徴としては、「子どもたちの危険予測と回避能力の育成」「学校の危機管理対策」「保護者・地域・地元企業の連携の強化」の3つをまとめ、周知のために冊子版と概要版のほか、カード形式の対応集を作成した。
同日、区役所で区立学校関係者を対象とした防災防犯教育研修会を開催。学識経験者を招き、事例に基づいた講義の中で、手引きの内容の周知と認識の共有化を図った。同委員会は今回の手引きの配布と研修会により、それぞれの実情に応じた学校ごとの「危機管理マニュアル」の見直しと改善を進める。