石神井公園ふるさと文化館(練馬区石神井町5)で1月12日、江戸東京野菜の魅力を紹介する講演会「復活する江戸東京野菜」が開かれた。
同講演は「野菜を通じて地域の歴史や文化を学び、練馬の農業の特徴である都市農業に興味を持ってもらいたい」と同館が企画した。
練馬大根や雑司ヶ谷ナスなどの江戸東京野菜は、江戸周辺の土地や気候に合うように品種改良され長く栽培されていた伝統野菜。一時は生産が激減したが、近年個性的な野菜として再び注目を集めているという。今回の講演では、JA東京あおば常務理事の渡邉和嘉さんが江戸東京野菜の特徴や復活の取り組み、練馬の農業の変遷、野菜をおいしく味わう地産地消活動などについて紹介した。
北区から参加した60代の男性は「伝統野菜への関心が高まっている中で、貴重な話が聞けた。昔ながらの地元に根付いた野菜を食べることはとても大切だと思う」と感想を話した。
渡邉さんは練馬大根を復活させる取り組みについても触れ、「引き抜くのが大変で一時はほとんど生産されなくなっていた練馬大根だが、現在では約1万4000本が生産され、区立小中学校の給食でも提供されている」と話した。