練馬区は1月30日、練馬区新聞販売同業組合と「災害時における情報の提供および収集に関する協定書」を締結した。
同協定は、新聞販売店のネットワークを生かして震災などの災害時に区が開設した避難拠点(区立小中学校99校)に、区が発行する臨時広報紙を届けるなどの内容となっている。
区は災害時に、避難者をはじめとした区民に対し、多様な媒体により的確に、被害状況や応急対策、生活情報などを周知する必要がある。区では、災害時に随時発行する「臨時広報紙」を広報手段の一つとしているが、どのようにして避難者に迅速に届けるかが課題だった。今回、新聞販売店のネットワークや地域性、機動力を生かした災害時の情報提供などの協定締結に至った。
同組合は、区内で朝日新聞、産経新聞、東京新聞、日本経済新聞、毎日新聞、読売新聞を扱う新聞販売店58店で構成されている。これまで同組合は、新聞配達時に不審者・不審火などを発見した場合に通報を行う「防犯防火パトロール協定」を締結している。
締結式では、志村豊志郎区長が「災害時において、活字媒体は重要な情報伝達手段。臨時広報紙を避難者に届ける手段を確保できたことは非常に心強い」とあいさつし、阿部正身組合長は「災害時にはこの協定を基に、区と全面的に連携して迅速に対応できるようにしたい」と話した。