練馬区は6月11日、災害時のペット対策の中心を担う人材となる「災害時ペット管理ボランティア」の募集を始めた。災害時のペット対策のためのボランティアを、区独自で募集するのは23区で初めての試み。
区では災害時に避難が必要となった場合、ペットも同行して避難することにしており、区内99カ所の避難拠点ではペットの受け入れ体制の検討を進めている。避難してきたペットは、飼い主が責任をもって管理することが原則だが、災害時の混乱の中では管理がうまくいかないこともあり、過去の事例では、ペットが原因で避難した住民とのトラブルも発生している。
このため区では、避難拠点で避難生活を送る区民の安全・安心を確保するため、「犬のしつけ教室」のほか、同事業のようなペット対策を進めている。
ボランティアの登録要件は、動物の飼育管理に知識や技能を持っていることなど4点。活動内容は、災害時に避難拠点へ飼い主と一緒に避難してきたペットの管理など、災害時のペット対策のほか、平常時は実際に活動する避難拠点での会議や研修・訓練にも参加する。募集人数や期間は定めず、区民以外の人でも登録できる。
区は、知識や経験を持つ「災害時ペット管理ボランティア」と平常時から連携して活動することで、災害時のペットをめぐるトラブルを減らし、より円滑な避難拠点の運営を目指す。