練馬区立美術館(練馬区貫井1)で9月20日、「アルフレッド・シスレー展-印象派、空と水辺の風景画家-」が開かれる。
同館の開館30周年を記念して開く同展。日本国内に所蔵されているシスレーの風景画約20点を中心に資料など含め、総点数約60点の絵画から、「テクノロジーと描かれた河川」「シスレーの日本における影響」という新しい視点から、シスレーの画業を紹介する内容となっている。会期中、講演会やワークショップ、読み語り、コンサートなども行う(イベントの一部は事前申込制)。
印象派を代表する風景画家の一人・アルフレッド・シスレーは1839年、パリの裕福なイギリス人家庭に生まれた。18歳で商いを学ぶためにロンドンへと送り出されたが、この4年間にコンスタブルやターナーをはじめとするイギリスを代表する巨匠たちの傑作に触れたことで、画家になる決意をしたという。
パリへ戻ったシスレーはシャルル・グレールの画塾へ入り、モネやルノワール、バジールらと出会う。同画塾を去った後、風景画家としての本格的な制作活動を始め、1871年、パリを離れルーヴシエンヌへ向かう。この時代に、「ポール=マルリの洪水」(1876年、オルセー美術館蔵)などシスレーの代表作とされる作品が多く描かれた。
その後、パリ郊外を転々としながら各地の風景を描き続け、セーヌ川とその支流ロワン川との合流点付近の「川の情景」を多く描くようになる。1889年、モレ=シュル=ロワンに滞在し、1899年に没するまでこの地にとどまった。
開館時間は10時~18時。観覧料は一般=1,000円、高大学生・65~74歳=800円、 中学生以下・75歳以上無料。月曜休館(祝日の場合は翌日)。11月15日まで。