エンゲージメント向上を軸とした組織開発・人材育成コンサルティング支援を通して“推せる職場づくり”を進める株式会社NEWONE(本社:東京都港区 代表取締役:上林周平、https://new-one.co.jp/ 以下、NEWONE)は、2025年卒新入社員を対象とした意識調査を実施し、その分析結果を調査レポートとして発表しました。
調査概要
調査期間:2025年4月2日(水)~2025年4月28日(月)
対象:2025年新卒入社者(1,983人)
調査方法:新入社員研修後のアンケート調査
調査内容:2025年卒新入社員の意識調査
サマリー
1.人間関係の重視
前向きに働くために必要な要素として77.2%が「職場の人間関係がうまくいくか」を選択し、配属後の不安要素としても63.9%が同項目を選択するなど、両方の質問で1位を獲得しています。これらの数値が他の選択肢と比較しても圧倒的に高いことから、新入社員は職場の人間関係を重視していることが示されています。
2.職場の心理的安全性への期待
上司・先輩に最も求めるのは、「意見を言いやすい雰囲気(33.9%)」で、「丁寧に仕事を教えてくれる、指導してくれること(20.9%)」や「仕事を行う能力や姿勢において尊敬できること(16.0%)」を上回り、指導的な関係性よりも対話・コミュニケーションを重視する関係を求めている傾向が示されています。
3.配属先決定前と配属決定後の研修効果
配属先決定前の研修と配属先決定後の研修を比較した際、配属先決定後の研修の方がより明確にキャリアをイメージできるようになった傾向が見られます。また、「入社への前向き度」と「キャリアイメージ」のスコアにも正の相関があり、「前向きさ」が高い人ほどキャリアイメージも明確になっていることから、研修や実務を通じて将来像が具体化されている様子が示されています。
調査背景
近年、若年層のキャリア観や働く価値観は大きく変化しており、企業においても「若手が前向きに働ける環境づくり」が多くの企業にとって重要なテーマとなっています。中でも、2025年度の新入社員は、大学生活のスタート時からコロナ禍を過ごした世代であり、社会人としての第一歩に対する期待や不安も多様化しています。
本調査は、2025年4月に入社した新入社員を対象に、「働くうえで何を重視しているか」「上司や先輩に何を求めているか」といった実態を把握し、企業がどのようなサポートや組織文化を提供すべきかのヒントを得ることを目的に実施しました。
また、配属前後における研修効果やキャリアイメージの変化にも着目し、入社後初期における支援策の有効性を明らかにすることで、新入社員のエンゲージメント向上や定着支援につながる知見の提供を目指しています。
調査結果
前向きに働くために必要な要素として最も多く選ばれたのは
、「職場の人間関係がうまくいくか」で、全体の77.2%に上る。次いで「成長を実感できるか(55.7%)」「将来のキャリアイメージが持てるか(45.4%)」が上位に挙げられる。
この結果から、新卒社員が働くうえで重視しているのは、
良好な人間関係の中で成長を実感できる環境であることがうかがえる。
新入社員が安心してチャレンジし、早期に職場へ適応するためには、制度や研修を整えるだけでなく、
日常的な関係性や対話の質が重要となる。特に、業務の指導にとどまらず、日々のコミュニケーションの中で信頼関係を築くことが大切だと考えられる。
こうした「関係性の質」が高まることで、社員一人ひとりが成長やキャリアに主体的に向き合える土台が整い、結果として組織全体のエンゲージメント向上にもつながると考えられる。

配属後に抱いている不安要素として最も多く挙げられたのは
「職場の人間関係がうまくいくか」で、63.9%を上回った。これは、前向きに働くために必要な要素としても1位に挙げられており、
新卒社員にとって人間関係が心理的に非常に大きな比重を占めていることが明らかである。
そのほかにも、「仕事の量や難しさが自分に合っているか(33.2%)」「上司・先輩から何を期待されているか理解できるか(32.7%)」といった不安も上位に挙げられており、配属という大きな変化に対して、新入社員が多面的にストレスや不安を感じていることがうかがえる。
これらの結果から、配属タイミングにおける丁寧なフォローが不可欠であることが読み取れる。「人間関係は時間が解決するもの」と捉えるのではなく、上司や先輩が意識的に対話の機会を設け、心理的安全性を醸成する取り組みが求められる。特に、初期の段階で信頼関係が築かれるかどうかが、その後の定着や成長のスピードにも大きな影響すると考えられる。

上司・先輩に最も求めるものとして挙げられたのは、「意見を言いやすい雰囲気(33.9%)」であった。これは、「丁寧に仕事を教えてくれる、指導してくれること(20.9%)」や、「仕事を行う能力や姿勢において尊敬できること(16.0%)」を上回っており、新入社員が
一方的な指導よりも、双方向のコミュニケーションを重視していることがうかがえる。
この結果は、
上司や先輩が“正解を与える存在”であるよりも、安心して対話できる関係性を築くことが求められていることを示しており、職場における心理的安全性の重要性があらためて浮き彫りになったと言える。
こうした関係性を実現するためには、新入社員だけではなく、上司や先輩自身も「伝える」から「対話する」姿勢へと意識を転換し、それを支援する仕組みや場づくりが求められると考えられる。

キャリアイメージに関するアンケートでは、「5(とてもそう思う)」と「4(ややそう思う)」を合わせた肯定的な回答が、配属先決定前では83.4%、配属先決定後では87.9%となっており、配属先が明確になることで、将来のキャリアイメージをより具体的に描けるようになっていることが考えられる。
また、「入社への前向き度」と「キャリアイメージ」のスコアには正の相関があり、入社に前向きな人ほど、キャリアイメージも明確になっている傾向が見られる。これは、新入社員が自分の配属先や役割を理解し、その環境でどのように成長できるかをイメージできることが、モチベーションの向上にも大きくつながっていることを示している。
したがって、配属決定後のフォローや研修においては、単に業務スキルを教えるだけでなく、
その仕事が将来のキャリアとどのようにつながるのかを言語化し、具体的に伝えていくことが重要である。新入社員が自らの成長ストーリーを思い描けるようなコミュニケーションや支援体制が、早期の定着やエンゲージメント向上にも寄与すると考えられる。

今回の調査では、すべての項目において、配属先決定後に相関が強まる傾向が見られた。
特に、「入社への前向きさ」と「キャリアイメージの明確さ」の関連性が高まっており、配属先が明確になった後の研修は、実際の業務と結びついた学びを通じて、将来のキャリアをより具体的に描けるようになっていることが示されています。
一方で、配属前の研修では内容の理解は一定程度得られているものの、自身のキャリアとのつながりを実感しにくい傾向が見受けられました。配属後は、研修で学んだことが実務を通じて成長やキャリアにどうつながるかを体感しやすくなるため、新入社員の職場への定着と成長において、配属後のフォローや研修が重要な役割を果たしていると考えられます。
調査レポートの詳細
本調査は、下記リンクより詳細をご確認いただけます。
https://new-one.co.jp/download/22035/
株式会社NEWONE 会社概要
「他にはない、新しい(new one)価値を生み出す」を社名に掲げ、エンゲージメントをテーマに、「個人の意識変革」と「関係性の向上」を中心とした企業向けコンサルティング、人材育成・組織開発を提供。人的資本経営が企業にとって重要な課題となっている昨今、社員が自発的に仕事にのめり込む、熱中していく状態、好循環なエンゲージメントサイクルで生み出す職場「推せる職場」づくりを通して、Softbank、カゴメ、三菱地所ホームをはじめ、多数の企業様の支援を実施しています。
*2022年7月に企業経営者や人事担当者、マネジメント層と接してきた経験をもとに、これからのリーダーに必要なマネジメントのノウハウ本『人的資本の活かしかた』発売
URL:
https://www.amazon.co.jp/dp/477621217X
*2024年6月に共著書にて、企業規模問わず活かすことができる従業員体験づくりのノウハウをまとめた『組織の未来は「従業員体験」』で変わるを発売
・所在地:東京都港区虎ノ門3丁目4-7 虎ノ門36森ビル9階
・設立日:2017年9月1日
・代表者:上林周平
・事業内容:コンサルティング、企業研修・組織開発等
【本件に関する企業様からのお問い合わせ先】
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