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ちひろ美術館でドキュメンタリー映画完成会見-館長・黒柳徹子さんら登壇

映画と同じ衣装で登場した黒柳徹子さん

映画と同じ衣装で登場した黒柳徹子さん

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 「ちひろ美術館・東京」(練馬区下石神井4、TEL 03-3995-0612)で5月23日、ドキュメンタリー映画「いわさきちひろ~27歳の旅立ち~」の完成発表記者会見が行われ、海南友子監督と同作出演の同館館長・黒柳徹子さん、女優の中原ひとみさん、夫の松本善明さん、長男の松本猛さんが会見に臨んだ。

右から海南友子監督、中原ひとみさん、黒柳徹子さん、松本善明さん、松本猛さん

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 同作品は、柔らかなタッチで知られる絵本画家・いわさきちひろの絵からは想像できない「波乱の人生」を、ちひろと縁のある人とのインタビューを交えて映画化したもの。27歳で「バツイチ・家なし・職なし」、戦争で全ててのものを失った人生のどん底から、絵の道で生きる決意をするちひろの人生に迫った。声の出演は、檀れいさん(ちひろ役)、田中哲司さん(夫・善明役)。出演に高畑勲さんのほか、ちひろの知人や絵のモデルになった姉妹など多くの人が参加する。エグゼクティブプロデューサーは山田洋次監督が務めた。

 映画と同じつばの広い麦わら帽で登場した黒柳さん。「ちひろさんは、戦後何もないときに、つばが広い麦わら帽に絵を描き、花を飾ってかぶるのが好きだったこともあり、映画でもかぶってみた」とエピソードを披露。「27歳で自分の人生と向き合い、全力で旅立つちひろさんを女性として魅力的に思うと共に、怖いと感じる」とも。

 「苦労を経験したちひろさんが夢に向かって、希望に向かって歩こうと決意した様子をさまざまな方に話を聞いてかっこいいと思った。戸惑いながら始めたプロジェクトだったが関わり合えてよかった」と海南監督。「初めて絵を買ったのがちひろさんの絵だった。壮絶な人生を乗り越えてきて描いた絵だったからこそ心に響いたのでは」と中原さん。

 ちひろの人柄を「鉄棒に真綿をまいたような人」と善明さんが表現する一方、「実はすごく自由な人」と猛さん。「ビートルズいいじゃない」と当時の母親としては珍しく子どもにレコードを買い、木登りを一緒に始めるなど家族ならではのエピソードも。「この映画で描かれている強さと共に、そのような自由さも感じてもらえれば」とも。

 7月14日より、ヒューマントラストシネマほか全国で順次公開。配給はクレストインターナショナル。

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