イギリス・ドイツ・デンマークで社会活動に携わる青年13人が2月7日、つくりっこの家のクラブハウス(練馬区大泉学園町1)を訪問し、精神障がい当事者や地域住民たちと交流した。
外国人青年ら13人は、社会活動の中核を担う青年リーダーの育成を目的とする「内閣府青年社会活動コアリーダー育成プログラム」で来日。同団体の活動説明を受けた後、グループに分かれ、「地域住民との連携」というテーマでディスカッションを行った。
外国人青年から、活動するにあたって大切にしていることの質問が投げかけられ、同団体メンバーからは、「リサイクルショップという形を通して、障がいのある人と地域住民が気軽に交流しやすい環境があること」「支援する・されるを固定しない関係づくり」「少ない資源をお互いにシェアすることで結果的により多くの人と豊かさを分かち合える」などの意見が挙げられた。
参加したイギリスの青年からは、「イギリスは地域精神保健がまだまだ不十分で、地域の中でお互いが支え合ってともに働く、このような場が自分たちの国にも必要。ここで学んだことを持ち帰りたい」と感想を述べた。
同施設スタッフの金井聡さんは「当団体の活動は地域の中の小さな活動だが、今回、福祉政策が充実している国の方々とも、私たちが大事にしている考え方や思いを共有することができ、あらためて活動を振り返るいい機会になった」と話す。
外国人青年らは今後、東京で行われるNPOマネジメントフォーラムで日本人青年とのディスカッションに参加するほか、それぞれテーマ別に地方視察を経て19日に帰国する。
つくりっこの家は1978(昭和53)年、地域の人たちが始めた団体で、障がいのあるなしにかかわらず、働く場を通して共に生きる関係づくりを行っている。障がいのあるメンバー35人と地域の主婦を中心とするメンバー30人が、リサイクルショップ、さき織り工房、練馬区立大泉学園町体育館売店などで、それぞれの持ち味を生かしてさまざまな仕事に取り組んでいる。