ちひろ美術館・東京(練馬区下石神井4、TEL 03-3995-0612)は8月10日、フォト・ジャーナリスト大塚敦子さんによる講演会「ともに生きるということ」を開く。
東日本大震災発生から2年と5カ月がたとうとしている。「今、必要とされていること、私たちにできることは何か」を考え、同館では、3.11について「さまざまな視点から考えたい」と今年も震災関連のイベントを随時開催している。
今回は、世界を舞台に活躍するフォト・ジャーナリスト大塚敦子さんを招き、講演会を開く。生と死、人と動物の絆を、独自の温かい視点で見つめ撮影し続けてきた大塚さん。震災直後には南三陸町で写真の洗浄ボランティア活動に参加、その後、福島第一原発の20キロ圏内に残された一匹の猫を引き取った体験を、写真絵本「いつか帰りたい ぼくのふるさと」(小学館、2012年11月発行)にまとめた。
同講演では、震災関連の体験や著書についてのほか、フォト・ジャーナリストとしてのこれまでの活動と作品の数々、最新作に込めた思いをスライドショーを交えて語るという。
大塚さんは、1960(昭和35)年和歌山県和歌山市生まれ。上智大学文学部英文学科卒業。1986(昭和61)年からフォトジャーナリズムの世界に入り、パレスチナ民衆蜂起、湾岸戦争などの国際紛争の現場を歩く。1992年以降は、欧米を舞台に死と向き合う人々の最後の生き方、自然や動物との絆がもたらす癒やしなどを取材。現在の主なテーマは、虐待を受けた子どものためのアニマル・セラピー、刑務所や少年更生施設での動物介在プログラムなど。島根県の刑務所で、盲導犬パピー育成プロジェクトアドバイザーも務める。
講演時間は15時~16時30分。参加費=1,000円(入館料別)。申し込みはホームページから。
開館時間は10時~17時。入館料は、大人=800円、高校生以下無料。月曜休館(祝日の場合は翌平日休館)。