西武鉄道(埼玉県所沢市)は3月11日、大地震を想定した列車のいったん停止訓練および減速運転訓練を全線で行った。
東日本大震災発生から4年。今年も地震発生時に列車を安全に停止させる訓練として実施した。東日本大震災が発生した時間14時46分に、マグニチュード 7.3 の首都直下地震が発生し、西武線沿線で震度 6 強を観測。西武線沿線で大規模な停電が発生し、西武鉄道本社ビルも停電したことを想定。西武線の全列車を上りは約10秒、下りは約30秒間停止。車内アナウンス・駅構内放送による注意喚起、運転再開に向けた確認を行った。
併せて同社本社ビルでは、BCP(事業継続計画)発動訓練を実施。災害対策本部を設置し、各部門は現場と連携しながら情報収集・指示命令を行った。他部門やグループ会社との連携も確認した。
BCPとは、各種災害や事故などで被害を受けた場合においても、重要業務に選定した業務を中断させることなく、仮に中断してもできるだけ早急に復旧できるようにするためのプロセスをまとめた計画。東日本大震災やその後の計画停電による電車の運行制限や各種イベントを自粛したことを受けて、同社では2013 年4月に BCPを策定し、運用を開始している。
「今後も、地震や大雪、台風などの自然災害に備え、さまざまな安全対策や訓練を実施する。より多くのお客さまに安全・安心を提供し、快適にご利用いただけるようさらなる努力を行いたい」と同社担当者。