東京23区内唯一の牧場・小泉牧場(大泉学園町2)で5月24日、酪農体験イベントが開かれ親子らが乳搾りなどを体験した。
同イベントは2005年から同牧場が協力し区の事業として体験学習を開いているもので、牛と直接触れ合うことで区民に酪農や都市農業への理解を深めてもらうことが目的。抽選で選ばれた87人の親子らが参加した。
この日の体験内容は「乳しぼり体験」「親牛との触れ合い」「子牛との触れ合い」「牧場のお話」の4つで、参加者は4班に分かれ順にイベントを楽しんだ。
牛との触れ合いコーナーでは、子どもたちが生後2カ月の子牛を相手に散歩に挑戦。子牛でも力強く、逆に引っ張られる場面も。大きな母牛を前に近づけない子どももいたが、牧場スタッフから「ほとんど噛(か)むことはないから優しくなでてあげて」と教わると、恐る恐る頭をなでる様子が見られた。
「乳しぼり体験」では、3代目牧場主の小泉勝さんが自分の親指を牛の乳首に見立て「搾るというよりは、少し下に引っ張る感じで」と搾り方をレクチャー。「搾りたての牛乳はまだ生きているので、その温かさを感じてほしい」と話した。
会場では、積極的に質問する子どもも多く、牧場で使う道具や餌の種類、牛の特徴などを熱心に聞き入っていた。
同牧場で搾乳された生乳は「東京牛乳」として商品化されている。東京ブランド初の産地指定牛乳で、多摩地域を中心に集乳した生乳で作られている。同牧場近隣のJA東京あおばファーマーズショップこぐれ村(同)でも販売している。