ちひろ美術館・東京(練馬区下石神井4、TEL 03-3995-0612)が開館記念日である9月10日、入館者に招待券を進呈する。
いわさきちひろが最後の22年間を過ごし、数々の作品を生み出した自宅兼アトリエ跡にある同館。ちひろの死後「ぜひ原画の見られる場所を」とたくさんの声が寄せられ、ちひろの死から3年後の1977(昭和52)年9月、世界初の絵本専門美術館「いわさきちひろ絵本美術館」として誕生した。
ちひろの自宅を半分壊して建てられた180平方メートルの小さな同館は4度の増改築を経て、現在では当初の7倍の広さに。公開スペースを大幅に増やし、全館バリアフリーの新しい美術館に生まれ変わった。ちひろ愛用のソファに座って絵を見ることができる展示室、より忠実に復元されたアトリエ、ちひろが愛し育てた草花や樹木が植えられた「ちひろの庭」など、ちひろを身近に感じながら、ちひろの作品や世界の絵本画家の作品を楽しむことができる。
今年で開館38年目を迎え、1977(昭和52)年の開館以来、安曇野ちひろ美術館(1997年)も加えると、これまでに累計で約640万人の来館者数を超えた。両館で世界の絵本画家の作品収集・公開・保存・研究に努め、子どもから大人まで楽しめる活動を展開する。ちひろ作品約9450点のほか、33カ国と地域の203人の画家による1万7300点の収蔵品(2015年3月現在)は、絵本原画コレクションとしては世界最大規模を誇る。
当日は開館日を記念し、入館者(大人は入館料が必要)を対象に次回から使える招待券を1人1枚もれなく進呈する。
開館時間は10時~17時。入館料は大人=800円、高校生以下無料。月曜休館(祝日の場合は翌日)。