練馬区議会議場で8月1日、区内の中学校の代表生徒40人が「子ども議員」として参加する「練馬子ども議会」が開かれた。
同議会は「21世紀幕開け事業」の一つとして2001年、区内在住の小・中学生が参加して初めて行われた。中学生の視点からの質問や意見を、区が聴取する機会となっている。2004年からは毎年開催し、14回目となる今年は区立中学校全34校、国・私立中学校4校から代表40人が参加した。
当日は生徒の中から選出された議長の白井嵩海(たけみ)さん(区立旭丘中学校3年)が開会宣言を行い、議会が開会。10人ずつ4グループに分かれ、4つの政策提言を発表した。
「若者の投票率の向上」として、「小中学校で段階を踏んで選挙・政治について学習する」「駅前に期日前投票所を設置し、投票しやすい環境を整備する」。「文化芸術活動の発展」として、「学生割引や有名人とのコラボイベントで、若い人が文化芸術に触れる機会を増やす」「次世代へ文化芸術を継承する仕組みを充実する」。
「東京オリンピック・パラリンピックに向けてのおもてなし」として、「学校での外国語学習を充実する」「パラリンピックを契機として、障害疑似体験を全校で実施するなど、障害者を理解する教育を行う」。「読書活動の充実」として、「図書館のバリアフリー化や受取窓口の設置など、行きやすい環境・設備を整える」「学校図書館を電算化し充実する」ことをそれぞれ提言した。
政策提言作成まで生徒たちは学習会を4回実施。都知事選挙の期日前投票所の見学、武蔵大学での選挙に対するアンケート調査、武蔵大学での選挙に対するアンケート調査、区担当者へのインタビューなど調査を行い、気が付いた課題について討議を重ねてきた。
前川燿男(あきお)区長は、政策提言に対して「練馬区の未来を担う皆さんが堂々と発表する姿を大変頼もしく感じ、実務的な鋭い提案に感心した。今回の経験を生かし、物事を論理的・体系的に考える習慣を養ってもらいたい」と講評した。
今年の冬には、子ども議員の政策提言が区政にどのように反映されているかを確認する予定。