練馬区土支田の畑で8月30日、東京で咲くことは珍しいといわれるサツマイモの花が開花した。
開花したのは関口守朗さんの畑。開花には気温や養分、日照時間など、さまざまな条件を満たす必要があり、熱帯や亜熱帯地域で咲くことはあっても、東京で咲くことは珍しいという。
開花したのは安納芋(あんのういも)の花で、濃い紫色の花びらが緑の葉の間から顔をのぞかせている。咲いているのは近隣でも関口さんの畑だけで、開花の度に近隣住民をはじめ区外からも見物人が訪れるという。
最初にサツマイモの花を発見したのは2003年。次に2008年・2009年、2011年以降は毎年咲かせている。今年は同20日に咲き始めているのを発見した。「今までにない良い色の花が咲いた。同じサツマイモでも隣の畑では咲いていない。どういう条件で咲くのかは分からないが、かわいい花が咲くのはうれしい」と関口さん。
サツマイモの花はヒルガオ科に属し、アサガオに非常によく似た性質を持つ。午前中が見頃だが、天候によっては昼過ぎまで見られる。夕方には散ってしまう。
収穫する10月ごろまで花は見られるが、一番きれいに咲くのは今の時期という。これらのサツマイモは市場には出荷せず、畑で直接販売するほか、近隣の幼稚園児が収穫する予定。