都立石神井公園とその周辺で4月23日、「照姫まつり」が開かれた。
前日の雨から一転、晴天に恵まれたこの日、会場周辺では家族連れなど多くの人出でにぎわいを見せていた。
照姫まつりは、室町時代に石神井城を本拠地とした豊島泰経の娘として語り継がれている照姫にちなんだ祭りで、毎年、春に開催されている。伝説では照姫は、石神井城が太田道灌(どうかん)により落城した際、泰経の後を追って自らも三宝寺池に身を投げ、命を絶ったといわれている。
見どころの時代行列では、華やかな時代衣装を身にまとった照姫を中心に、よろい姿の武者などで構成された約100人の参加者が、公園周辺を約2時間かけて練り歩いた。照姫役を務めた木下綾乃さんは「舞台演技の練習は大変だったが、多くの方々が見に来て、声援や拍手をいただき、大きな力になった。照姫が地元の皆さんに愛されているのだと改めて感じた」と話していた。
今回は練馬区独立70周年を記念し、歴史と伝統に触れるイベントも企画された。鷹狩、鉄砲隊演武のほか、狂言ワークショップやチャンバラ合戦、甲冑(かっちゅう)ワークショップなど、これまでよりも参加型イベントを充実させ、参加者も楽しんでいた。