暮らす・働く

江古田の街を3大学の学生がPR 定住率向上目指す

武蔵大学の授業の様子

武蔵大学の授業の様子

  • 0

  •  

 西武池袋線江古田駅周辺で現在、日本大学芸術学部、武蔵大学、武蔵野音楽大学と連携した「江古田キャンバスプロジェクト」が展開されている。

駅ナカBGM 録音の様子

[広告]

 同プロジェクトは、江古田の街全体を1つのキャンバスに見立て、「音楽やアート、カルチャーなど自由な発想・表現で彩り、人と人、人とまちをつないでいく」ことを目的に2019年8月に始まった。西武鉄道と同駅周辺にある3大学の学生を中心に、近隣住民とも連携しながら江古田の魅力を再発見し、その思いを表現・発信していく取り組み。

 本年度は、日本大学芸術学部12人、武蔵大学18人、武蔵野音楽大学6人の計36人の学生が参加した。

 始めに、武蔵大学の学生がゼミの授業の一環で、「3大学の卒業生の江古田エリアへの定住率向上」というテーマの下、企画立案を行った。コンセプトは「立ち泊まりたくなるまち。江古田」に決定、大学と駅・自宅の往復のみで生活が完結する学生が多く、江古田の街の回遊性が低いという課題に着目し視覚的・聴覚的に江古田の街を記憶に残すことで定住率向上を目指す。

 視覚的な企画は、「江古田の魅力を再発見する宿泊体験」。武蔵大学の学生が、江古田エリアと石神井公園や練馬など西武線沿線でのフィールドワークを通じて江古田の魅力を再発見し、「身も知も心も深める時間を 修行×修業の旅」「陶芸とパン屋巡り。ちょっと猫」など6つの宿泊体験コースを考案。学生たちが実際にコースを巡りながら取材し、日大芸術学部写真学科の学生が体験の様子を撮影。その写真を使って同大デザイン学科の学生がデザインし、10月下旬から11月にかけてウェブサイトやSNS、駅貼りポスター、車内中づりなどで視覚的に魅力を発信する。

 聴覚的な企画は、「江古田に親しみを持っていただく駅ナカBGM」。武蔵野音楽大学の学生が江古田エリアをイメージした楽曲を制作。楽曲は2曲で伊藤樹さん作曲の「Figure E」、林康友さん作曲の「Egota Rag」を採用。9月13日から、椎名町・東長崎・江古田の3駅で駅ナカBGMとして流している(10時~16時、1時間に1回放送)。今後は商店街などでも放送し、江古田エリアへの愛着を感じてもらう。

 武蔵大学のテーマ採用チーム(経済学部の一色徹也さん、廣瀬綾華さん、濱﨑萌恵さん)は、「どうすれば住みたくなるほど街に愛情が湧くだろうかと、皆で必死に考えたとき、『立ち止まりたくなるまち』という言葉が浮かんだ。目をとめる、足を止める、記憶にとどめる。『立ち止まる』にはさまざまな意味を含み、コンセプトは話し合いに最も時間をかけたので採用されてとてもうれしい」と振り返る。

 企画採用チーム(経済学部の岩﨑光太郎さん、堀冬華さん、海老原舞乃さん)は、「コロナの影響を受け、大学生らしいことがなかなかできなかった学生を対象に、『江古田の魅力と青春を味わう』企画にしたいと考えた。実際に街に泊まるというアイデアは、皆で集まり話し合ったからこそ生まれた。企画が選ばれ、『本当にできるんだ』という喜びとともに不安も少しあるが、印象的なPRを行うことで『江古田に住みたい人』を増やしたい」と意気込む。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース