「中学生の税についての作文」コンクール受賞者が就任する「一日税務署長イベント」が12月17日、練馬東税務署で行われた。
中学生に「税」への関心を持ってもらうことを目的に、国税庁と全国納税貯蓄組合連合会が毎年行う同コンクール。同署管内では中学校22校から作文2252編の応募があり、練馬東税務署長賞を受賞した井上玲那さん(3年)と宮武芽生さん(同)が一日税務署長に就任した。
この日、委嘱状と名刺、たすきを交付された井上さんと宮武さんは、早速、山田敏也署長らと名刺交換を行った。名刺交換は初めてという2人。井上さんの感想は「とても緊張した」。宮武さんは「渡し方が難しかった」と話していた。
続いて署内を視察し、署長室で模擬決裁を体験。「印鑑を押すものだと思っていたが、パソコンから簡単に決裁できるのだと知った」と井上さん。宮武さんは「クリック1回の責任の重さを感じた」と話す。最後に受賞作文を訓示として署員の前で朗読。井上さんが「日本の福祉と向きあって」と題した作文を、宮武さんが「すぐそばにある税金の未来」と題した作文をそれぞれ朗読すると、職員から2人に大きな拍手が贈られた。
一日税務署長を体験して、井上さんは「応募した作文が選ばれると思っていなかったのでとても驚いたが、自分が税について考えたことが評価されたのは同じくらいうれしかった」と話す。「作文を書くために税について調べてみて、実は自分の生活を支えてくれているのだと実感した」とも。宮武さんは「今日、職員の皆さんが働く様子を見て、このような税に関わる仕事があるのだと初めて知ることができた。普段は消費税しか知らなかったが、調べてみると学校や公園など身近な場所の設備に税が使われていることに驚いた。払うだけでなく、とても良いことなのだと思った」と話していた。