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練馬区立美術館で「大坂弘道展」-練馬在住の人間国宝、初公開作も

黒柿蘇芳染宝相華文嵌荘花形盒子(くろがきすおうぞめほうそうげもんがんそうはながたごうす
) 2002 年

黒柿蘇芳染宝相華文嵌荘花形盒子(くろがきすおうぞめほうそうげもんがんそうはながたごうす ) 2002 年

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 西武池袋線中村橋駅近くの練馬区立美術館(練馬区貫井1、TEL 03-3577-1821)は現在、「人間国宝 大坂弘道展 正倉院から甦(よみがえ)った珠玉の木工芸」を開催している。

神代杉木画箱(じんだいすぎもくがはこ) 1979年

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 大坂弘道さんは1997年、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された練馬区在住の木工芸作家。同展では、40年にわたる制作活動から生み出された作品のほとんどにあたる45点が同館に寄託されたことを記念して60点の作品を紹介する。

 2003年を境に作品を公開しておらず、近作の約20点は未知の領域ともいえる作品群で、その初公開と目を見張る変貌ぶりも同展の見どころの一つという。

 大坂さんは1937(昭和12)年、鳥取県倉吉市生まれ。東京学芸大学美術科卒業後、同区内の中学校で教員を務める。34歳ごろから本橋玉斎、氷見晃堂(こうどう)、竹内碧外(へきがい)らに師事、薫陶(くんとう)を受け、唐木細工、指し物などの木工技法を独学、研さんを積む。

 1980(昭和55)年、宮内庁から正倉院宝物の模造を委嘱され、教員を辞め試行錯誤を重ね、ついに失われた技法の再現に成功。1986(昭和61)年、「紫檀木画箱(したんもくがはこ)」の復元模造を完成し正倉院に納めている。この試作品が同館に寄託されており、今回出展している。

 「伝承技術による伝統工芸、民芸より連なる生活工芸、モダンアートの領域にくくられる工芸未来派などとは、一線を画した孤高の木工作家、大坂弘道の復古王朝風の超絶技巧をご堪能ください」(同館広報担当者)と来館を呼び掛ける。

 会期中、学芸員によるギャラリートークのほか、大坂さんの講演会、声優・銀河万丈さんによる読み語りイベントなども行う。事前申し込み方法はホームページで確認できる。

 開館時間は10時~18時。月曜休館(祝日の場合は火曜休み)。観覧無料。2013年2月11日まで。

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