石神井公園駅近くの雑貨店兼ギャラリーの「knulp AA(クヌルプエーエー)」(練馬区石神井町3)がビルの老朽化により一時閉店し、現在、移転先を探している。
2003年に店主の町田顕彦さんが輸入業から脱サラして開いた同店。「自分が美しいと思うものを厳選して紹介したい」と漆器、陶器、鉄器、木工などの伝統工芸品や日常生活に溶け込む美しい作品をセレクトして販売。店名はヘルマン・ヘッセの短編小説「クヌルプ」から名付けた。
空き倉庫をアーティストの活動の場として提供し、積極的に若手アーティストの作品展や音楽イベントなどを開催。2009年には石神井、井草、井荻など「井」がつく地域と大泉の個人店やクリエーターと共にフリーペーパー「井」を立ち上げ、石神井氷川神社(石神井台1)でアート・クラフト・音楽・食などの複合イベント「井のいち」を開くなど、さまざまな活動の中心的な存在になっている。
店舗が入るビルが老朽化で来年の取り壊しが決まったことから12月21日、同店も閉店した。同エリアで移転先を探していたが、「希望に合った物件がなく、通販を行いながら物件を探したい」と町田さん。「これまでの活動を続けていける物件を探しており、店舗エリアとギャラリーができる広さを希望している。石神井公園付近でそのような物件があれば教えていただきたい」とも。
今後の状況はホームページで報告するといい、「店の電話番号は使えなくなるので、連絡はメールでお願いしたい」と協力を呼び掛ける。