石神井公園駅近くの雑貨店兼ギャラリー「knulp AA(クヌルプエーエー)」(練馬区石神井町1、TEL 03-3996-8533)が移転・営業再開して1カ月がたった。
漆器、陶器、鉄器、木工などの伝統工芸品や日用雑貨をセレクトして販売する同店。区内の雑貨店やカフェなどをつなげるアートイベント「井のいち」やフリーペーパー「井」なども企画する。昨年12月にビルの老朽化で旧店舗(石神井町3)を閉店し、その後同エリアで移転先を探していた。今年5月ごろに物件を見つけ、9月21日に営業を再開した。「まだ商品数が少ないので少しずつ増やしながら食品なども扱いたい」と店主の町田顕彦さん。
内装デザインは建築家で弟の泰彦さんが手掛けた。古いものが好きという泰彦さんが、昔の建具や古い建材などを使った「こだわり」の店舗、「弟の作品の一つとして捉えてもらえれば」とも。
店舗面積は約40平方メートル。2階建ての物件で、1階は同店、2階はデザイン会社ドットスタディとシェアしている。新物件発見までの道のりは険しく、「条件に合う物件は簡単には見つからなかった」という。その状況でも「2003年から店を続けた場所で愛着もあったし、石神井で再開してほしいという声もあったので」と石神井での再開にこだわった。
同物件は同じく石神井エリアに移転を予定していた同社社長の青山哲雄さんが飛び込みで見つけたもの。「自分の地元で、いろいろな人をつなげて街に影響のある仕事をしたいと思っていた。町田さんの活動に参加させてもらいながら、いつか地元企業のブランディングを目指したい」と話す。
「旧店舗よりも人通りは増えたが今は以前からの常連客が中心なので、地道に新規のお客さまを増やしていきたい」と町田さん。今後は企画展も予定し、来月9日~18日まで泰彦さん企画で、寄せ植えや古道具などを集めた「植物と古いもの」展を行う。
営業時間は11時~19時。水曜定休。