都立第四商業高等学校(練馬区貫井3)で12月20日、スタントマンが交通事故を再現するスケアード・ストレート方式の自転車安全教室が開催された。
交通事故の防止を目的として、同校に通学する生徒(600人)や地域住民(20人)を対象に行った同イベント。
同校がある貫井・富士見台地区は道路が狭く自動車交通量も多いことから歩行者の交通安全や災害時の避難路の確保などの課題を抱えている。地元住民で構成される富士見台駅周辺まちづくり検討会で、生徒や住民の交通事故を心配し啓発事業の実施を求める声が上がり、区と練馬区環境まちづくり公社が同校と地元町会、商店会の協力を得て、教室を開いた。
当日は、傘や携帯電話を使用中の衝突事故など過去にあった事例が再現され、生徒たちからは驚きの声が上がった。2年生の女子は「あらためてしっかりルールを守らないといけないと思った」と真剣な表情で話していた。
練馬区のほぼ中央に位置する貫井・富士見台地区は昭和30年代に人口が急激に増加したことから、道路や公園の整備が不十分な状態で市街化が進み、狭く曲がりくねった道路や行き止まりの道が多い。このため、区は「災害に強く、安全・安心で住みよいまちづくり」を目指し、2011年から道路や公園の整備などを行う密集市街地整備促進事業に取り組んでいる。昨年、区内で発生した交通事故での死傷者数の約34%が自転車利用者だった。