西大泉市民農園(練馬区西大泉4)で12月21日、「練馬ど根性大根」2世の収穫が行われた。
この大根は、練馬中央陸橋下(環状八号線沿い)の道路脇のアスファルトの隙間から大根が生えていたのをドライブ中の区民が偶然発見し区に情報提供したもの。その後、区が道路管理者の許可を得て引き抜き、区内農家の渡戸章さんの協力の下、移し替えて生育を開始。当初不明とされていた品種は青首大根の一種だということが判明した。
渡戸さんは「道路上で水や栄養もなく、寒空で吹きさらしの過酷な状況の中、年末まで枯れずにいたのは、まさに『ど根性』。私の畑に移し替えたときは枯れかけていて大丈夫かなと思ったが、予想以上に大きく立派に成長し種を採ることができた」と振り返る。
今年4月下旬に1世が無事開花し、6月中旬に種となる実を付けた。8月、1世から約230粒の種を収穫し、そのうち約180粒を同農園で生育することになった。その後、約40本の大根の成長を確認。この日約20本を収穫した。
収穫を行った國分浩太郎さんは「一つ一つが大きく、収穫する時も手応えがあった。さすがは『練馬ど根性大根』の2世。立派に成長して『ど根性』を見せている」と笑いながら話していた。
区担当者は「大根で名をはせる練馬に、冬の寒空やアスファルトにも負けず、力強い生命力を見せていた『ど根性大根』が生えていたのも何かの縁。貴重な種を今後も3世、4世と育てていきたい」と説明する。