牧野記念庭園記念館(練馬区東大泉6)で6月7日から、企画展「万葉の植物-牧野富太郎とまぼろしの図譜-」が開催される。
牧野富太郎は昭和戦前期にかけて「万葉集」に登場する植物に関心を抱き、画工の水島南平などに数多くの万葉植物図を描かせた。牧野富太郎はこれらの図をまとめて「万葉植物図譜」として刊行する予定でいたが、実現されることはなく、それは幻の図譜となった。
同展では、未完のまま牧野富太郎の手元に残され、近年までほとんど公開されることのなかった約80点の万葉植物図を展示し、牧野富太郎による万葉植物調査の全容を紹介。期間中、学芸員による展示解説も予定する。
日本に古くから伝わる「万葉集」には約160種類の植物が詠みこまれている。その中にはアカネ、イネ、キキョウ、ナツメ、ムラサキなど人々との生活に関わりが深く、食用や薬用、染料となる植物が含まれている。
開館時間は9時30分~16時30分。火曜休館(祝日の場合は翌日)。入館無料。7月27日まで。