東映アニメーション(東京都中野区)と前田建設工業(千代田区)は4月1日、としまえん(練馬区向山3)に新アトラクションとして「マジンガーZの格納庫」を建設する極秘計画を発表した。両社が仕掛けるエープリルフール企画。
同アトラクションは1972(昭和47)年から放送されたアニメーション「マジンガーZ」(原作=永井豪、製作=東映アニメーション)の見せ場である、プールの中からマジンガーZがせり上がり、操縦席となるパイルダー号と合体する際の舞台となる格納庫を忠実に再現するもの。そのほか、園内の自然の中を走行する模型列車をマジンガーZ 型やあしゅら男爵型の新型車両へ改造する案も提案中という。
来園者数が少ない40~50代男性をメーンターゲットに大人向けエンターテインメントとして位置付ける。ヨーロッパなどでもファンの多い同作の人気を踏まえ、2020年開催の東京オリンピックまでの完成を目指し、海外からの誘客も狙う考え。
同アトラクションでは、ゲストが操縦席となる乗り物・パイルダー号に地上部で乗り込み、掛け声により、上部がプールで擬装された地下の格納庫から身長18メートルのマジンガーZをリフトアップさせ、パイルダー号をマジンガーZ頭頂部に合体させる「パイルダーオン」をアニメに忠実な形で体験できる。
操作が容易な初心者向けの「ホバーパイルダーコース」と、より本格的な上級者向けの「ジェットパイルダーコース」2種類から選択可能。登場定員は各回1人に限定し、大人のファンを満足させる本格的なエンターテインメントを提供する。料金は未定だが、もりもり博士の美容院代1回分程度を想定している。
建設は、空想世界にある建造物を現状技術と材料で建設するという思考実験的提案を発表してきた前田建設ファンタジー営業部が担当。2003年に工期・工費について発表したプランがついに実現化されることになるが、「超合金Z」の調達方法、格納庫の背景として欠かせない富士山の練馬移設が大きな課題という。格納庫の建設は、プールエリアの中で流れるプールに囲まれた競泳プールを全面改装する。
ファン層が企業経営を担う世代となったことから、法人利用のサービスも検討する。世界最大の巨大3Dプリンターを同時導入。これにより高さ18メートルの「社長像」「新任取締役候補像」「新商品」などをマジンガーZの代わりにプールの中からリフトアップするサービスも提供。企業の成長性や業績向上を強く印象付ける会場として、株主総会や決算説明会の誘致を狙う。
自らがマジンガーZになりきり、リフトアップを体験したいゲスト向けに、「人サイズ格納庫」をプールエリアと隣接する天然温泉「豊島園 庭の湯」内への設置を企画。庭の湯にはガソリンスタンドの自動洗車機をヒントに開発された、リフトアップしながらのボディーウォッシュやマッサージ機能を完備する考え。
原作者・永井豪さんは「完成を心待ちにしている。ジェットパイルダーコースでぜひ挑戦したい」、マジンガーZシリーズのロボットを美少女キャラ化させたアニメ「ロボットガールズZ」のZちゃん役・本多真梨子さんは「ロボットガールズZの劇中でも、プールの中の格納庫からZちゃんが登場するシーンがあって、私もやってみたいと思っていた」と喜びと期待の声が寄せられている。
同企画はエープリルフール限定で、ネットで公開している。