西武池袋線中村橋駅近くの練馬区立美術館(練馬区貫井1、TEL 03-3577-1821)で6月8日、「平澤熊一(くまいち)展 うちのめされた時がほんとうに人生をしっかり生きるとき」が始まった。
画家・平澤熊一は今日まで忘れ去られていた油彩画家といわれ、没後20余年を経て、アトリエに残されていた作品群が再評価され、近年各地の美術館に収集され始めている。同館でも今年3月に熊一の油彩作品5点を新たにコレクションに加えたことを記念し、知られざる熊一の画業にスポットを当てた展覧会を企画した。
熊一は1908(明治41)年、新潟県古志郡上組村大字摂田屋(現・長岡市)生まれ。1927(昭和2)年、工学院建築科を卒業。1928(昭和3)年、川端画学校洋画科で学ぶ。1940(昭和15)年、美術文化第1回展(東京府美術館)に「夢」「岩」が入選。1943(昭和18)年、第4回美術文化展で「故宮ノ花」「南苑」「白閑鳥」が奨励賞受賞。1954(昭和29)年、第18回自由美術展で「夏休みと少年」が佳作賞受賞。1955(昭和30)年、自由美術協会会員となる。1989年12月4日逝去。享年81。
関連イベントとして、学芸員によるギャラリートークを予定する。日時は今月9日・16日・23日(各日15時~)。9日は平澤三之助さん(作家長男)などを招きトークイベントを予定する。
開館時間は10時~18時。月曜休館(祝日の場合は火曜休み)。無料。7月8日まで。