多摩六都科学館(西東京市芝久保町5、TEL 042-469-6100)と自然科学研究機構 国立天文台(三鷹市)が共同事業の協定書を取り交わし、3月26日、同館で調印式を執り行った。
同協定は、国内の天文学のナショナルセンターとして天文学と関連分野の発展のために活動する国立天文台と、地域の学習拠点である同館が協力して科学文化の発展を目指すもの。研究施設の見学会の開催や宇宙に関する研究を身近に感じてもらうために科学館を活用した教室を開くなど、研究現場で得た知見の普及や新たな学習機会の創造のために共同事業に取り組む。
「天文台の役割を地元の方々に知ってもらう必要がある。同館は三鷹の天文台から最も近くにある大型の科学館で年間20万人の利用者がいる。天文台には多くの研究者もいるし、もっとさまざまな面で連携していきたい。天文台の施設見学会の実施回数も増やせるといい」と林正彦台長。
「プラネタリウムの幅広い活用の可能性がある。天文台の役割を伝えるための試みをしていきたい。高エネルギー加速器研究機構(KEK)とも連携を進めており、宇宙という接点で、その分野に興味を持つ方が集まれる場所として機能できると思う。ほかの施設へ連携が広がっていくようパイロット的な役割も果たせればと考えている」と高柳雄一館長。
具体的な取り組みについては、「それぞれ異なる角度で宇宙の研究に取り組む機関が、多摩六都科学館という場で一緒に何か面白い企画をできないかという希望を持っている。これから詰めていきたい」(林台長)とも。
開館時間は9時30分~17時(入館は16時まで)。入館料は、大人=500円、小人=200円。休館日はホームページで確認できる。