パン店「ヴィエイユ」(練馬区旭丘1)併設のギャラリーに現在、区所蔵の歌川国貞の浮世絵を活用したチラシが登場した。
区の所蔵資料データを無償で活用できる文化芸術資産活用事業「ねり魅deデザイン」の一環。区立美術館と石神井公園ふるさと文化館で所蔵する著作権の切れた絵画や浮世絵、出土品・日常生活用具などの画像データを企業や商店主、デザイナーなどに無償で貸し出し、利用してもらうもの。2016年7月から開始し、区では企業や商店などによる商品デザインやパッケージ、カレンダーなど幅広い用途への活用を見込んでいる。
今回、「展覧会周知用チラシ」に同事業を利用した店主の大山哲司さんは、「無償で浮世絵が商業利用できることは、資金に余裕がない経営者には大変良い制度。今後も積極的に利用し、区の魅力を発信していきたい」と話した。
所蔵する画像データは、同美術館では荒木十畝(じっぽ)、靉光(あいみつ)などの近代絵画や版画、歌川広重、豊原国周(くにちか)などの浮世絵、約80点。同文化館では、農具や出土品、江戸時代の文書類など約300点。