ちひろ美術館・東京(練馬区下石神井4、TEL 03-3995-0612)で5月22日、東日本大震災後に世界の絵本作家から寄せられた作品を展示する「手から手へ」展が始まった。
同展は「3.11後の世界から私たちの未来を考える」をテーマに、子どもの本に関わる日本の絵本作家たちが中心となり、世界の仲間たちに呼び掛けて作品を募って開く。
日本、スロバキア、ヨーロッパ諸国から有志の作家たち56 人が参加し、震災から1年後の2012年3 月に、イタリアのボローニャで最初の展覧会が開催された。以後、ブラティスラバ、ワルシャワ、アムステルダム、コペンハーゲンへと巡回。2013年から翌年にかけて日本を巡回する。
会場では、海外で出品してきた作品のほか、日本の絵本作家たちの新たな作品も加わり、7カ国110人のオリジナル作品を展示する。
同日、オープニングレセプションが開かれ、同展実行委員会代表で絵本作家の降矢(ふりや)奈々さんもスロバキアから一時帰国して参加。「同展を通じて、多くの人の手から手へつなげていかなければならない」と話した。
「子どもに向き合う絵本の画家たちが、3.11を忘れないために、また未来を生きる子どもたちへの思いを込めて描いた作品をご覧ください」と同館広報担当者。期間中、トークショー、ワークショップ、朗読会などの関連イベントも予定している。
開館時間は10時~17時。入館料は、大人=800円、高校生以下無料。月曜休館(祝日の場合は翌平日休館)。8月4日まで。