都立石神井公園とその周辺で4月27日、「照姫まつり」が開催された
晴天に恵まれた当日、会場は家族連れなど多くの人出でにぎわった。さまざまな模擬店が並んだほか、伝統芸能や区内で活動する団体のダンス・音楽演奏なども披露され、石神井公園周辺はお祭りムードに包まれた。
「照姫まつり」は、室町時代中期に石神井城を居城としていた豊島泰経(やすつね)の娘・照姫にちなんだ祭りで、練馬の春の祭典として人気を集める。今年の照姫役は佐藤有里恵さん(高校3年)、泰経役は久間木尚之さん(会社員)、奥方役は村上伊希子さん(会社員)がそれぞれ演じた。
正午ごろ、照姫、豊島泰経、奥方の三役をはじめ、姫や武者らが園内の野外ステージに登場。豊島氏の繁栄から滅亡の様子を描いた舞「石神井城物語」が披露されると会場は大きな拍手で包まれた。泰経の「エイ、エイ」の掛け声に続いて、家臣たちの「オ-」という勇ましい鬨(とき)の声で、総勢約100人の行列が野外ステージを出発。三役を輿(こし)に乗せ、名物の時代行列がスタート。
三宝寺池に眠るとされる龍神を先頭に、行列の長さは約100メートル。沿道には大勢の観客が待ち構え、照姫たちが近づくと大きな歓声や拍手を送り、三役は手を振りながら笑顔で応えていた。