練馬区は5月21日より、一人暮らし高齢者を対象に熱中症予防を目的とした「熱中症指標計」を配布する。熱中症指標計は、気温と湿度から熱中症指標値を測定し、危険性を段階的にライトとブザーで知らせる機器。
昨年夏に熱中症によって救急搬送された区の患者数は176人で、死亡者数は11人だった。死亡者は全て高齢者で、その全てが屋内で発見され、多くが夜間に発症していた。
区では、これまで熱中症対策としてチラシの配布やポスターの掲示など、広く熱中症に関する知識とその予防方法について普及啓発と注意喚起に取り組んできたが、高齢者は口の渇きや暑さを感じにくいという特徴があり、「適切な水分補給や室内温度の管理に至らず、より重度化しやすい傾向があった」という。
そこで、特に支援の必要性が高い75歳以上の一人暮らし高齢者に対し、自動で熱中症の危険性を測定して警告し、熱中症になることを未然に回避することができるよう、熱中症指標計を配布することになった。
対象は、本年度中に75歳以上になる一人暮らし高齢者。希望者は、往復はがきに必要事項を記入の上、6月10日(必着)までに同区高齢調整係へまで申し込む。区の災害時要援護者名簿に登録されている対象者には民生委員が戸別訪問して手渡す(申し込み不要)。計2万個を用意する。