練馬区立美術館(練馬区貫井1)で4月16日、19世紀パリの全体像に迫る展覧会「19世紀パリ時間旅行 -失われた街を求めて-」が開かれる。
フランス文学者の鹿島茂教授(明治大学)による「失われたパリの復元」(「芸術新潮」連載)を基に19世紀のパリをテーマとする同展。
パリの始まりは紀元前3世紀。以後、ヨーロッパだけでなく世界をけん引する近代都市として形成されていく。第二帝政期(1852~70年)にセーヌ県知事のジョルジュ・オスマンよって行われた「パリ大改造」によって、大規模な都市改造が行われた。パリ改造は近代都市計画・建築活動に大きな影響を与え、近代都市のモデルとして評価されたほか、街の景観は印象派をはじめとした画家たちの格好の題材となっていった。
同展では、絵画や衣装など多様な美術作品を通して、パリの歴史をたどり、大改造以前と以後のパリを紹介する内容。会期中、関連イベントとして鹿島教授によるギャラリートークや講演会、お茶の水女子大学で西洋服飾史を学ぶ学生が19世紀の衣装の見どころを説明するイベント、ピアノリサイタルなども予定する。
開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。観覧料は、一般=800円、高大学生・65~74歳=600円、中学生以下・75歳以上無料。月曜休館(祝日の場合は翌日)。6月4日まで。