練馬区は12月11日、電線を地中に埋めて電柱を撤去する「無電柱化」を加速すると発表した。
同区によると、練馬区内の無電柱化率は3%で、ロンドン、パリなどの都市の100%と比べると著しく低いという。立ち並ぶ電柱は景観を損ねるだけでなく、ベビーカーや車いす利用者の移動の妨げ、震災などの倒壊で避難や救急活動の妨げとなるとしている。
区では昨年5月に「練馬区無電柱化基本方針」を策定し、同12月に施行された「無電柱化の推進に関する法律」を踏まえて、無電柱化事業を総合的・計画的に推進していくため、練馬区無電柱化推進計画の策定を進めてきた。
同日、素案がまとまったことから計画の具体内容を発表し、区民から募集した意見を踏まえて来年3月に策定する。
素案では来年度から8年間、これまで課題だった、歩道の狭い既存道路を含めて、防災性・効率性の視点を重点に選定した約9.4キロメートルを新たに無電柱化する。整備は、コストを下げる工法の検討や国・都に対する補助制度拡充の要請などにより無電柱化を推進する方針という。
素案への意見は来年1月12日まで。