今月、展示空間を全面リニューアルした多摩六都科学館(西東京市芝久保町5、TEL 042-469-6100)は現在、春の特別企画展「東大農場・演習林の生きものたち」を開催している。
西東京市にある東京大学大学院・農学生命科学研究科付属農場と田無演習林を、20年にわたり観察し続けてきた市民らの記録と、地域に残された自然の魅力を広く伝えることを目的に企画。
約31.1ヘクタールにも及ぶ広大な農場と森林で、多摩六都5市(小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市、西東京市)の山林面積がここ20年間で3分の1に減少した中で、貴重な森林として親しまれている。
「広さを保ちながらも、植物・動物の生態系は大きく変化している」として、四季を通じた姿や時代による変遷を豊富な写真や標本で紹介するほか、自然細密画の第一人者で、長年にわたり同農場・同演習林で自然の観察を続けているサイエンスイラストレーター中西章さんの貴重な細密画の原画を約50点展示する。関連イベントとして、同館の雑木林を探検し、さまざまな生き物を探すワークショップなども用意する。
「このイベントを通じて、自然との触れ合いが減ってきている子どもたち、それを伝える大人たちが自然を楽しみ、自然について考えるきっかけの場となれば」と同館広報担当者。
開館時間は9時30分~17時(入館は16時まで)。月曜と年末年始など休館。入場料は、大人=500円、小人=200円。4月7日まで。