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東久留米・南沢氷川神社に天井画 地元アーティストが制作

拝殿にはめ込まれた天井画  「生きとし生けるものたちの饗宴/Banquet of whole creatures.」
2015, pencil and acrylic on cotton mounted on panel, size 316×490cm. 
東久留米アートプロジェクトin 南沢氷川神社 ©Maki Ohkojima

拝殿にはめ込まれた天井画  「生きとし生けるものたちの饗宴/Banquet of whole creatures.」 2015, pencil and acrylic on cotton mounted on panel, size 316×490cm. 東久留米アートプロジェクトin 南沢氷川神社 ©Maki Ohkojima

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 東久留米の南沢氷川神社(東久留米市南沢3)で11月25日~12月6日、アートイベント「大小島 真木 南沢氷川神社拝殿に天井画を描く」が開かれ、幻想的な天井画が公開された。主催は東久留米アートプロジェクト。

天井画を描いたアーティスト・大小島真木さん

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 同プロジェクトは、「アートを通じて、東久留米に新たな文化を広げ、市内外に地域の良さを伝えたい」と、パン店「プチ・フール」(中央町4)の店主・宮沢ロミさんの呼び掛けで、地元ゆかりのメンバー6人が2013年に発足。同年、写真家・松本路子さんの作品展を行った。

 2回目となる今回、地元とゆかりのある作家との共同企画をしたいと地元出身のアーティスト・大小島真木さんに依頼した。

 同市で育った大小島さんは1987年生まれ。2011年、女子美術大学大学院修士課程修了。ペインティング、壁画、映像などを使って表現活動を行っている。ワンダーウォール賞(2009年)、VOCA奨励賞(2014年)を受賞。ポーランド、メキシコで制作活動を行ったほか、インドで壁画を制作するなど海外でも活動している。

 場所は、大小島さんとの企画会議の中で、「せっかく地元で作品を作るなら、地域にとって意義のあるところがいいと、地域の文化拠点として大切に守られている同神社はどうかということになり、実施に至った」と広報担当の宮下信子さん。

 天井画は鉛筆とアクリルで描き、約3カ月の制作期間を経て「生きとし生けるものたちの饗宴(きょうえん)」を完成。格子状になっている天井に合わせて設置するため20枚のパネルに分けて制作した。1枚のパネルは縦=79センチ、横=98センチ。全体は縦=316センチ、横=490センチ。天井には、大小島さんと地元の大工が設置した。

 同神社の麓(ふもと)にある南沢湧水群で子どもの頃、水をくみに来ていたという大小島さんは、作品に対して、「ここの水は私の身体を確かに作ってきた。自分の身体の中を巡る血液と細胞を意識。私の血肉は水と土と太陽とたくさんの生きものたちによって、抱き抱かれ生きている。今、この星と共存するための歌を、絵を通して歌いたい。これからも続いていく、生きものたちへ向けて」とメッセージを込める。

 天井画を見た見学者たちは「ぜひこのまま天井に設置しておいてほしい」「地元にこういう方がいることが誇らしい」「作品からエネルギーをもらって元気になった」と話す。栗原健人宮司は「拝殿の雰囲気と合っていて素晴らしい。この絵を通して、神社が自然あふれる豊かな場所であると知っていただくことができよかった」と笑顔を見せる。

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