ちひろ美術館・東京（練馬区下石神井4、TEL 03-3995-0612）が現在、新成人を対象に入館無料特典を行っている。

　来館者には同館から「ことほぎ」として、いわさきちひろが1972（昭和47）年に書いた文章「大人になること」の全文を掲載したカードを進呈する。特に「大人というものはどんなに苦労が多くても、自分のほうから人を愛していける人間になることなんだと思います」（一部抜粋、原文ママ）という言葉は、ファンからも名言として人気を得ている。

　期間中、現在開かれている企画展「夢二からちひろへ－子どもの本の先駆者たち－」の観覧もできる。いわさきちひろの作品と共に日本の子どもの本に先駆的な役割を果たし、自らの芸術を子どもの本に懸けた画家、竹久夢二、岡本帰一、清水良雄、武井武雄、初山滋、深澤省三、村山知義、茂田井武の作品を紹介する。

　「新たに成人となった皆さんが、ちひろの言葉に出会う機会となり、今後の人生の中で折に触れて当館を訪れていただければ」（同館担当者）と来館を呼び掛ける。

　入館時に年齢を確認できる証明書が必要（1994年4月2日～1995年4月1日生まれ）。開館時間は10時～17時。月曜休館（祝日の場合は翌平日休館）。1月18日まで。